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イオンブレードの寿命はどれくらいですか? ーPart1ー

イオンブレードは放電を利用したイオン発生方式のため、針型と同様に稼働時間に伴い徐々に性能が低下しますが、数週間に一度電極清掃を行わなければならない針型に対し、誘電体バリア放電を使用するイオンブレードでは、1年以上ノーメンテナンスでご利用いただけます。

 

寿命については様々な環境で使用されることを想定し1年間を目安としておりますが、社内での連続運転試験や、実際にお客様のクリーンルームでの稼働においては、1年を超えてもノーメンテナンスで稼働し、初期と同等の除電性能を維持しています。

また帯電の状態は現場によって様々であり、それぞれ必要な除電性能は異なります。数年間ノーメンテナンスでも充分静電気問題を抑えることが可能な事例もあるため、初めてイオンブレードをご採用いただく際は、過去の類似事例などのご紹介も可能ですのでお気軽にご相談ください。

 

下のグラフは社内で実際に1年間連続運転を行った際の除電性能のデータです。1年後の時点で仕様の0.3[s]以内を維持し、
性能の変化は+Decay,-Decayともに初期状態(0カ月)と比較して0.1[s]以内とわずかな低下に抑えられています。

【試験環境】
温度:20~25[℃]
湿度:14~65[%]
【測定条件】
無風
チャージプレートモニタ □150mm
距離:10[mm]
【サンプル】
F2 270mm一体型 3本(A,B,C)

 

ブレードの性能低下の要因は主に2つあり、1つは放電による摩耗です。イオンブレードは誘電体バリア放電を効率よく行うため、突起を設けた電極が形成されていますが、放電を繰り返すうちにこの突起が摩耗し、イオンの発生効率が低下します。

2つめは電界による塵埃の吸着です。イオンブレードに印加された高電圧によって発生した電界で周囲の塵埃が吸着され、ブレード表面に堆積することで放電が阻害されます。塵埃の量や種類は環境により異なるため、劣化の速度も環境によって左右されます。

 

またイオンブレードの母材は吸湿しやすい性質を持っています。高湿度環境はブレードの電気的特性(表面抵抗値・静電容量)を変化させ寿命に悪影響を及ぼすため、対策としてヒーターが搭載されております。仕様で規定する温湿度範囲を超えて使用した場合、ヒーターによる除湿が不十分となり動作が不安定になる可能性がありますので、使用環境が範囲外となる場合はお問い合わせください。

カスタムによる対応(下表参考)などお客様の環境に合わせた使用方法ご提案をさせていただきます。

母材につきましては今後2年以内の実用化を目指し、吸湿しにくい素材を使用した電極の開発を進めており、さらなる使用環境の拡大を見込んでおります。

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