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リニアインターバルAC方式(LIAC方式)とは?-Part3-

前回、イオナイザー用の電源回路についてFAQ詳細「 リニアインターバル方式(LIAC 方式)とは?-Part2-」にてご紹介しましたが、今回はその続きとなります。
前回ご紹介の電源回路は、図1に示しますように、トランスの 1 次側に流す電流を制御することで出力電圧を制御し、発生させるイオンの量を自由に制御出来ることと、逆サージを利用して出力電圧を大きくして、出力電圧+Vo、-Vo の直後に出る逆サージの影響を小さくしていることを説明しました。

 

 

しかし、図2の赤丸で示しますように、まだ本来の出力電圧+Vo、-Vo の直後に不要な逆サージが残っており、ここでもある程度のイオンが発生しますので、精度良くイオン発生量を制御する上での妨げになります。その為、弊社の電源回路には、これを除去する回路を搭載しています。以下にその動作概略を説明します。なお、図と説明を簡略にする為に、制御電流を I1 と I2 にまとめた回路を使います。
逆サージは、片方の 1 次側のコイルに流れていた電流が急に止まることで、コイルに蓄積された電流がもう片方の 1 次側コイルに流れることで発生します。そこで、図3に示しますように、片方の1次側コイル L1 に並列にダイオード D1 を接続して、L1に電流が流れないようにしてみます。こうしますと、図4に示しますように、L2 に電流を流すことで発生する出力電圧-Vo の直後の逆サージが出ないことが分かります。但し、本来の電流 I1 がL1 に流れず、ダイオード D1 に流れますので、+Vo も発生しません。これは L2 でも同様で、L2 に並列にダイオードを接続すれば、+Vo 直後の逆サージは発生しなくなり、同時に-Vo も発生しません。このようにダイオードに 1 次側コイルの蓄積電流を流すことで逆サージは出なくなることが分かります。

 

 

そこで、図5に示しますように、1 次側コイル L1 と L2 に並列に、イオード D1、D2 をスイッチ S1、S2 を介して接続し、出力電圧を出すタイミングだけダイオードを無効にするようにしました。これにより、1 次側コイルの制御電流 I1、I2 が on→off になった時のコイルに溜まった電流をダイオード D1、D2 に流すことで逆サージを発生させないようにすることが出来ました。

 

 

この結果、図6に示しますように、出力電圧−Vo、+Voの直後に逆サージが出ることがなくなりました。なお、本回路は弊社にて特許を取得しています。

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