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リニアインターバルAC方式(LIAC方式)とは?-Part2-

弊社ではイオナイザー用の放電電極駆動にイオンの発生が自由に制御出来るLIAC方式を採用していることをFAQ詳細「リニアインターバル方式(LIAC方式)とは?-Part1-」にてご紹介しておりますが、こちらではLIAC方式の電源回路についてご紹介します。

LIAC方式はACパルス方式と言われる方式を弊社独自に改良し、特許を取得した技術です。

 

 

通常のACパルス方式は図1に示しますように、センタータップのあるトランスの1次側のコイルL1、L2をトランジスタQ1、Q2で交互にスイッチングして2次側に高電圧Voを出力します。Q1、Q2のon-offとVoの関係を図2に示します。このように、Q1がonするときにプラス側の出力+Vo、Q2がonするときにマイナス側の出力-Voが出力されます。また、Q1、Q2がoffするときに、逆サージ電圧が発生します(赤〇で図示)。

ここで、出力電圧Voは1次巻線L1、L2と2次巻線L3の巻線比で決まる電圧になります。大雑把に言えば、1次巻線の電圧V1が24Vで巻線比が100であれば、

Vo=V1×100=2,400Vになり、Voの大きさを変えるには、V1か巻線比を変えなければいけませんが、巻線比は変えられませんし、電流容量の大きいV1を可変にすることも容易ではありませんので、出力電圧Voを自由に調整することは難しいと言えます。

 

 

それに対して、LIAC方式は図3に示しますように、トランスの1次側に流す電流I1、I2を制御してスイッチングしています。この電流値を制御することで、出力電圧の大きさを自由に制御出来ますので、プラス電圧とマイナス電圧をそれぞれ独立に制御することが可能になります。図4に示す波形では、プラス電圧を発生させる電流I1をマイナス電圧を発生させる電流I2より小さく設定していますので、+Voの方が-Voよりも小さくなっていることが分かります。

ただ、どちらの方式でも逆サージ電圧が本来の出力電圧+Vo、-Voと同じ程度出ていますので、ここでもイオンが発生し、これは本来の出力電圧で発生したイオンと逆極性ですので、相殺してイオン数が減少する上、相殺の程度も一定ではありませんので、プラスイオンとマイナスイオンの制御がうまく出来ません。

 

 

そこで、これを改善する為に図5に示しますように、1次巻線L1に流す電流をI1、I3に分け、L2に流す電流もI2、I4に分け、それぞれのon-offのタイミングを制御します。この動作を図6で説明します。

まず、I4がonし、I4のoffのタイミングでI1がonします。こうしますと、図2、図4に示しましたように、I4のoffのタイミングで逆サージが発生しますので、そのタイミングで+Voを発生させるI1をonさせますと、逆サージと本来の+Voが加算されて、約2倍の電圧になります。-Voの場合もこれと同様に、まずI3がonし、そのoffのタイミングでI2をonさせます。そうしますと、先ほどの+Voと同様に逆サージが加算された約2倍の-V0が発生します。+Voと-Voは逆サージの約2倍になりますので、逆サージで発生する逆極性のイオンの影響を受けにくくなります。

また、出力電圧が約2倍になりますので、トランスの巻線比もその分小さく設定出来ますので、トランスの動作周波数を高く出来ます。

これにより、放電電極を駆動する電圧Voの値を自在に制御する高速の駆動パルスが作れますので、省エネで精度の高いイオナイザーを作ることが出来ます。

 

FAQ 詳細 「リニアインターバル方式(LIAC方式)とは?-Part3-」へ続きます。

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